2023.3.31
神戸 2022 協働プロトタイピング
「障害者が家族にいる、っていうことをカテゴリー化された先入観で見られることにいつもモヤモヤしていた」やぎ、「困っている人に何かしたい」しょうちゃんとなーちゃん、そして「起業に挑戦したい」あきるがタッグを組んだchanced。
「人は知らないと偏ってしまう」やぎの経験をもとに、高校生が障害を持つ人たちともっとつながれればと、障害者がつくった商品を高校生の視点でセレクトして販売することに。
ヒアリング・現地視察から始まり、作業所への連絡、仕入れ、ショップのロゴマーク制作など準備を着々と進め、いよいよ迎えた出店当日。「『障害者が作ってるから買う』じゃなくて『欲しいから買う』と言ってもらいたいよね、ってみんなでずっと言ってて。その商品が良くなったりしていくことに繋げていきたかった。でも当日蓋を開けてみると、お客さんに『障害のある人が作ったんです』って説明している自分たちがいた」(あきる)。
「見せたい価値と現実の価値が違うという矛盾にぶつかって」(やぎ)。
お客さんには喜んでもらえてたし、商品も売れた。「でもそのお金が次にどれほど繋がるかって考えたら、まだまだ足りない。次に次にって続けるのはなかなか厳しいんだなって」(なーちゃん)。
4人はすぐに反省会を開いた。「単なる媒介に終わっちゃった。どんな方が作ってるのか、どういう思いで制作に至ったのかを自分たちが知らないと」(やぎ)。
「 “商品自体に魅力を感じてほしい”ということにこだわりすぎたせいで、福祉や支援に繋がるってことを知らないまま帰っちゃった方も。ちょっとでも何か一言自分の思いを添えられてたら違ったのかも」(しょうちゃん)。
このままでは終わりたくない。前回の反省をもとに、仕入れ先の5つの事業所に取材を申し込み、パンフレットを作成し、京都で再度の出店に臨む。「問題提起だけなら学校の授業でもやるし、こうしていくべきだっていうのは何度も言ってきた。でもそれを実行するのはこんなに大変なんだなって。持続するために必要なお金を稼ぎながらも、自分の理念を貫けてるか、手にしたかったことに本当に到達できてるのかをしっかり見つめ続けることが大事だなって思いました」(やぎ)。
中高生/あきる(高1)、なーちゃん(高2)、しょうちゃん(高2) j、やぎ(高2)
企業・行政サポーター/佐藤かおり(H2Oリテイリング(株))
コーディネーター/坂本友里恵
5つの支援団体・事業所へアンケートを実施。判明した課題は「広報と資金」。
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高校生だからできることを模索。障害者が作るプロダクトを中高生視点でセレクトしてマルシェで販売。
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“買ってもらって終わり”では次に繋がらないと、福祉作業所を取材したパンフレットを作成して再度出店に挑戦した。