2022.08.30
京都 2022 講義レポート
DAY1からDAY2/3までの準備段階を経て、いよいよSTEP1最終日。自分のワガママと向き合い、プロジェクトを考えてみる1日です。
まずはプロジェクトシートに書き込んでみることから始まりました。モヤモヤ、ほしい未來、自分の生きにくさ、本来の自分、、、、。どの項目から書いてもいいし、仕上げなくてもいい。時間をたっぷり使ってもなかなか埋まらないシートですが、少しは自分のワガママが見えてきた学生も。
そしてチームづくり。「共感してもらって、協力してくれる仲間を集めることも、プロジェクトを遂行する上でとても重要」とコーディネーターの木下。誰かの自分事と自分の自分事を掛け合わせることで起こる化学反応だってあるはず。だからまずは自分のワガママから考えたプロジェクトを一対一で伝え合うことになりました。
・自分らしさを表現したい。
・モノを大切にしながら生活したい。
・宮崎県の都農町を、若い人が行き来するような街に。
・みんながまわりを気にせずに、自分のしたいことができる。
・積極的なひとも消極的なひとも公平・平等に意見を言い合えて、反映させられる場。
・先進国の環境破壊がおさまって、途上国の環境被害が最小限に抑えられる未来。
どうしてこのワガママなのか、実体験を結びつけながら目の前の仲間にどうすれば伝わるかを懸命に考えながら話す学生たち。聞く側も真剣です。共通の想いがあるのか、一緒にやってみる接点はあるのかないのか。「まだまだ自分は具体的になにがやりたいのかわからない」という学生もいれば、環境問題で意気投合した学生もある中、「一緒にやってみたいな」という人とチームを組んでみることに。もちろん、誰も見つからなければ一人で進めてもOKです。
この日はいったん3チームに分かれることに。チームごとに課題をまとめたり、これからどうしたいか、を話し合いました。話し合っている最中、これは本当に自分がやりたかったことなのか?と迷ったり、相手の言うことをどこまで肯定し、意見するか、に戸惑っている学生もいました。それでも相手に伝えていくうちに、自分のワガママが明確になることも。そしてSTEP1の締めくくりは、自分たちのワガママから考えたプロジェクトを発表します。
ワガママの具体化からチーム作り、プロジェクトへの進展まで、駆け抜けた1日。
学生たちの最後のコメントです。
「改めて自分にしかできないことをやりたいと思った」
「みんなのワガママを聞けてよかったけど、自分のワガママはまだあまり明確化できてないかも」
「自己開示すること、物事をいろんな視点から見ること、が大事だと思った」
「交流して新たなアイデアも生まれた」
1日で自分のワガママをプロジェクトにするのは難しい。でも動いてみたから次に向かって見えたものもあるのかもしれません。
実はプログラム終了後、ずっと学生を見つめていたワガママSDGs主催者の湯川がみゆに話しかけるシーンが。「大丈夫? ワガママに行きな!」という湯川の声かけに「あー。あかん、泣きそう」とみゆ。プログラム途中で彼女がどんどん苦しそうな表情になっていく姿を気にしていた湯川。チームのメンバーは何がしたいのか?自分はどうあるべきなのか?と真摯に向き合っていた彼女は「正しさ」を意識しすぎて自分がやりたいことを見失ってしまったのかもしれません。「誰でもできることなら、あなたがやらなくていいのかもしれないよ」とコーディネーター木下も入って話し合い、彼女のワガママをもう一度ゆっくり考えることになりました。
自分しかやらないだろうということを形にできる。ワガママSDGsがそんな機会になるといいなと思います。
(ワガママSDGs事務局 桂)