2023
04.13

「実際に行動してみたら美しいだけではなくって、泥臭いこともたくさんあるんだなって」。【ワガママSDGs京都 成果発表会レポート】

レポート

Impact Hub Kyotoで行われたワガママSDGs京都の成果発表会。中高生7人のうち5名がこれまでやってきたこと、現時点で考えていることを会場で発表しました。

まずは中高生の挨拶。
「今日は大人の方達と対話できるのが楽しみ」(れんれん)
「今日のスライドを準備していて朝5時になってしまった」(ハッセー)
「まだまだこれからだけど、社会人の方達から今日フィードバックをいただけたら」(みう)

会場には行政や企業などさまざまな分野の社会人がやや緊張した面持ちの中高生たちを見守ります。京都市役所で働きながらNPOなどをしている濱村さん、メディケア・リード・ジャパンの横町さん、滋賀の工務店でマーケティング担当の岩崎さん。

まずは挙手したれんれんから発表がスタートしました。


【中高生の発表】

「都農町の人たちを幸せにしたい」

「私の愛する人たちが幸せでいられること」が自分のワガママだという、れんれん。
自分の好きな宮崎県都農町の人たちを幸せにしたい、そして自分がやるからには自分の好きなサウナで、とこれまで動いてきました。

都農町で有名なワインと、京都で有名なサウナ。サウナで使うアロマに注目し、アロマで京都と都農町を繋げる架け橋にしたいと都農町のワインの搾りかすで精油を作ってみる試みに着手したところ。宮崎にも実際に行ってみる予定だというところまでが現時点でのプロセスです。

子供たちと海藻を植えるだけでは持続可能にならない。

次ははっせーとタマむんの「持続可能」チーム。
ゴミ拾いがアイデンティティというはっせー。NHKスペシャルで見た環境特集で地球の現状と自分の日常がかけ離れていることに無力感を感じ、そこから脱出したいというのが彼なりのワガママ。一方、学校の社会課題解決的なプログラムよりもっと前向きな社会課題解決がしたかったというタマむん。

そんな二人は「CO2を吸収できる海藻を養殖したい」とここまでやってきました。リサーチを重ね、大企業がやっていることを自分たちがしても意味がない、と新しい海藻産業に着目。和歌山県印南町の海に地域の子供たちと海藻を植える、FIX CARBONプロジェクトを企画した彼らは山口県で海藻養殖などの研究をしている新井先生にアプローチ。現場を見せていただき、子供たちを巻き込むだけでは持続可能なのか、地元の産業と一緒にすることで持続可能になっていくのでは、という指摘をいただきました。そのフィードバックをもって和歌山で企画を進める準備をしているということでした。

校則から見えた社会

「なぜ学校で自分らしさを出せないのか」という違和感を抱えていたみう。校則違反で注意されるけど、ちゃんとした理由がない。自分で自分を好きになれるように、合理的かつ生徒が過ごしやすい校則になんとか変えられないものなのか。
通学している高校の先生や生徒部を巻き込み、アンケートを実施したり試行錯誤しているみうが実際に動いてみて気がついたことは「校則がおかしいだけじゃなくて社会がおかしいってこと。そしてみんな校則に違和感はあるけれど、動く勇気がないってこと」。校則を変えるだけでなく、同世代に刺激を与えれたら、と視線は校則の向こう側にまでのびていました。

「見たいものが見られなくなる現実をなんとか変えたい」

「表現の規制を自由にしたい」というワガママからスタートしたのは東山くん。少数派の意見で見たいものが見られなくなる現実をなんとか変えたいと、社会問題に訴えかける動画作成を試みたいと今は仲間集めをして、動画作成技術をあげることを目指しています。


「やりたいことは明確なのにやった先のゴールは不明確だなと。
でもやるしかない」

中高生たちの発表が終わり、社会人からフィードバックタイム。

「好きなものを好き、っていうのは理解されにくい場合もある。市役所でも行政や公務員はカリスマ性があるわけではないからそれこそ理由やロジックがないと人は動いてくれない。感覚じゃなくてロジックも大切にしたら論理が好きな人にも響くかも」(濱村さんから東山くんに)

「小学生を巻き込みたいなら環境の授業に参加させてもらうのも手かも。ただいきなりビジネスにするというのはやっぱり難しい。とりあえず小学校や印南町と一緒にやってみて、周りの人たちが『これってみんなにとって役に立つことだな』って思ってもらえたらその時にビジネスになりえるかもしれない」(真鍋さんより持続可能チームに)

「作り方によっては新たな分断を生んでしまう可能性も。少数派だから、ではなくてその意見の裏側にあるものを考えてみては?」(横町さんより東山くんに)

どのプロジェクトも発表で終わりではなく、続いていくからこそ社会人からのフィードバックを真摯に受け止める中高生たち。

最後にここまでの感想を語りました。

「一番びっくりしてるのは、都農町への愛が途切れなかったこと。でもやりたいことは明確なのにやった先のゴールは不明確だなと。でもやるしかない、と改めて思った」(れんれん)

「フィードバックをもらって具体的なアクションが浮かんだ。校則を変える、で終わらずこれからも社会でなにか行動していきたい」(みう)

「ワガママSDGsプロジェクトの最初の四日間で活躍している社会人の方達の話を聞いて、美しいな、と思っていた。でも実際に行動してみたら美しいだけではなくって、泥臭いこともたくさんあるんだなって。やってみて見える風景が変わった。社会人の方たちの話を聞いて、その奥にはいろんなことがあるんだろうなと想像できる自分になった。」(たまむん)

発表会後も引き続き活動する彼らの風景はここからまた変わっていくのかもしれません。

(ワガママSDGs事務局 桂)

最後に代表湯川から挨拶。「ここに置いてある紙コップ、ここまで近づかないと見えないでしょ。やってみるってそういうこと」。

中高生、社会人のみなさま、コーディネーターの木下(真ん中)、代表湯川(右)。